私が1型糖尿病と診断された日

私が1型糖尿病と診断された日

私が1型糖尿病とわかったのは、小学6年生の確か1月のことだったと思います。
正直この頃の記憶はあいまいで、記憶違いもあるかもしれません。

その日は月曜日で全校集会があって、私のクラスの発表の日だったはず。
週末は祖母と家族といちご狩りに行ったんだけれど、久しぶりに会った祖母に、ガリガリに痩せてだるそうにずっと横になってる様子を心配されて。
なので、週明けの月曜日、学校はお休みして近くの小児クリニックを受診するつもりでした。
母は体重はきかれるから測っておこうと思ったのでしょう。
測定した私の体重を見て、あまりに痩せていることに母はびっくりしたようで(160cmで35kgぐらいだったかなと)、総合病院に連れて行くことにしたようです。

どのように診察を受けてどのように病名を告げられたのかを私は覚えていません。
でもそのときの私は座っていることも難しく、意識は朦朧としていたんだと思います。

気づいたら病室で寝ていて、どこで告げられたか覚えていないのに、私は自分が1型糖尿病になったこと、治らない病気であること、生涯注射を打つ必要があることを知っていました。

12歳がそれなりに理解できるぐらいの年なのか、自分の病気を理解するにはまだ幼いのかはよくわかりません。
ただ私は「あ、そうなんだ。」ぐらいの感じで受け入れていた気がします。
あまりショックを受けた覚えもありませんでしたし、これからのことを不安に思うこともなかったような気がします。
きっと家族の方が私が病気になったことを深刻に受け止めて、ショックを受けていたのではないかな。

食べることが大好きだった私にとって、唯一気になったのは”食事”のこと。
当時は運動部だったこともあってまあまあの大食いでした。
そんな私にとっては”食べられない”ことが唯一の我慢ポイントでした。
退院後も食事のことで頭がいっぱいで、常に今日食べる食事のカロリーや栄養バランスの計算をしていました。

入院していたのは2か月半ほどだったと思います。
入院中はインスリン注射のやり方を学んだり、栄養士さんに栄養指導を受けたり。
でも体調も元通り元気になったのでとにかく暇で。
友だちがお見舞いに漫画を持ってきてくれたことがとてもありがたかったです。
あとは同学年のみんながお手紙を書いてくれました。
忘れていたけれど、大人になってその手紙たちを見つけて、未だに読み返しています。

小学校卒業間近の時期でいわゆる思い出作りにイベントが多かったから、この時期に入院というのが今でも悔しいです。
卒業式の日はまだ入院中だったので、外出許可をもらって病院から登校。卒業式の練習はしていなかったので端の方で座って聞いていたのかな。あまり覚えていません。
そういえば、小学校の卒業式の写真もあまり見たことないかも。

ここからは小学生の私の恋愛話ですが。。。
私にはずっと好きな言葉があって。
それが「くじけたっていいじゃないか。人間だもの。」
なんで落ち込んだときにこの言葉を思い出すのかな、どこで聞いた言葉だろうって思っていたんだけれど、
大人になって入院していたときにもらったお手紙を読み返したときにその謎が解けました。

「つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの」
(相田みつを 『にんげんだもの』より。)

ある男の子がお手紙の最後にこの言葉を書いてくれていて、それを覚え間違えていたようです。
きっとそのときの私には、その言葉が大きく響いたのでしょう。
ちなみにそのお手紙を書いてくれた男の子は私が小学生から中学生のころまで好きだった男の子でした(笑)