私がインスリンポンプを使い始めたのは高校1年生の夏からだったと記憶しています。
インスリンポンプとかいう便利なものがあるらしいと、母がその情報を見つけてくれました。
インスリンポンプについては、下記に参考サイトを載せておきます。
保育園や小学生に通う1型糖尿病の子どもたちのために、先生向けに作成された日本糖尿病学会の資料になります。
私の場合、発症当時から自分で注射を打つことができたので、正直特に今の治療法でも問題はありませんでした。
まぁ公共の場で注射を打つとなると人目はあるので、学校では保健室やトイレで打っていたり、外食のときは父母の陰に隠れるようにして打ってはいましたが。
あと不便だったのはちょっとした間食のとき。
友だちと遊んでいるときにお菓子とか高校生になれば学校帰りに買い食いとか、食べるなら打たなきゃ、でも面倒だなと。
これは結構ストレスでした。
でも、そういうものだ、しょうがないと思っていたし、まだ子どもだった私には医療は進歩するんだという発想はありませんでした。
インスリンポンプはずっと身に着けていなければならないというデメリットはあるものの、それを上回るメリットがありそう!
母に当時の主治医に使ってみたいと伝えてもらい、夏休みに1週間ほど入院して無事ポンプ生活がはじまりました。
ほんとに便利なものに出会えたと思います。
情報収集を続けてくれていた母に感謝です。
おやつを食べるから打たなきゃ、思ったより食べてしまったから追加打ちしておこう、ということが気軽にできるようになりました。
高校生活で大きく血糖コントロール崩さず過ごせたのは、このインスリンポンプのおかげといっても過言ではありません。
後々知ることですが、大きい病院でのインスリンポンプの導入数って少ないんですね。
総合病院ぐらいの大きな病院でも、導入数1桁というところも少なくないでしょう。
私がその頃通院していたのは病床数500以上ある大きな病院でしたが、インスリンポンプを使っている患者さんは片手で数えるほどしかいなかったようです。
最近入院したときも、糖尿病内科の医師や看護師が、ポンプをつけるところを見たいとわざわざ集まったぐらいです。
私にとって今ではインスリンポンプは生活に欠かせないものとなりました。
ただ、良いことばかりではありません。
私が感じるポンプ使用のデメリットについてもお話しておこうと思います。
これについては大きく2つ。
1つ目は常にテープを貼っていることによる肌荒れ。
インスリンポンプは3日毎に交換しますが、3日間はテープを張りっぱなしです。
付ける場所もお腹、二の腕、太ももと同じところにならないように気をつけていますが、もともと肌も弱い方だし、夏だと蒸れるし、冬だと乾燥するしで、肌が荒れてしまうことには悩まされました。
先生にクリームを処方してもらったり、数々の市販クリームを試したり、皮膚科に行ってみたりとあらゆることを試した結果、私には漢方があいました。
季節にもよりますが、今は肌ストレスがかなり減りました。
2つ目は私にとって大きな問題の“医療費”。
これは本当になんとかならないかな~と思ってしまいます。
私が1型糖尿病に関連して必要な医療費は、月1回の通院17,000~18,000円と、ポンプの肌トラブルで通院のクリニック2,000~3,000円ほどなので、月々平均で20,000円弱といったところでしょうか。
私はポンプを使っているので、注射の場合よりも医療費がかさみます。
お金がないなら注射での治療を選択すればよいのですが。。。
金銭的問題でより良い治療が受けられないのは悲しいですね。
でもね、医療の進歩って本当にすごい!
ポンプをはじめた当時、インスリンポンプの針は今に比べてずっと太かったんです。
今はパッチンとして針を抜いたらシリンジが残るだけですが、当時は点滴のように針がずっと刺さった状態だったと記憶しています。
なので、刺した場所が悪いと1日目良かったのに、2日目になって動くと痛いみたいなことがあって。
便利な反面、大変なこともそこそこありました。
今はテープのかゆみが多少ありますが、針を刺すのに痛くないし、慣れてしまえば付けるのもとっても簡単です。
本当に医療の進歩には感謝感謝です。
これからも医療の進歩には期待したいし、自分にあった治療をみんながもっと気軽に受けられると良いですね。